未来へ繋がる、心と心の交流の場 ― フリースクール「ラクル宗像校」の取り組み学校に行きづらさを感じていたり、自分のペースで学びたいと願っていたりする子どもたちのための、もう一つの「学びの場」、それが私たちフリースクール「ラクル宗像校」です。ラクル宗像校では、教科の学習はもちろんのこと、子どもたち一人ひとりの心に寄り添い、自己肯定感を育むための様々な体験活動を大切にしています。今回はその活動の中から、地域の老人デイケアサービス施設との心温まる交流の様子をご紹介します。当校の生徒たちがデイケアサービスを訪問し、施設を利用されているおじいちゃん、おばあちゃんたちと一緒に時間を過ごす、かけがえのない瞬間が写し出されています。一枚目の写真では、みんなでストレッチ体操に取り組んでいます。プロジェクターに映し出されたお手本を見ながら、赤いロープを手に、ゆっくりと体を動かします。初めは少し緊張していた生徒も、隣のおばあちゃんから「上手だねぇ」と声をかけられ、はにかみながらも笑顔がこぼれます。世代を超えて同じ動きをすることで、自然と心が通い合い、会場は和やかな空気に包まれます。体を動かす楽しさと、誰かと一緒に取り組む喜びを、生徒たちは肌で感じ取っていきます。体操で体がほぐれた後は、ふれあいの時間です。テーブルを挟んで、あるいは隣に座って、じっくりとお話に耳を傾けます。生徒にとっては、自分のおじいちゃん、おばあちゃんとはまた違う世代の方々と深く話す貴重な機会です。戦争を体験した方の話、昔の地域の様子、若い頃に熱中したことなど、一つひとつの言葉に真剣に耳を傾けることで、教科書からは学べない「生きた歴史」や多様な価値観に触れることができます。一方で、生徒たちも学校での出来事や、今夢中になっているゲームやアニメの話をします。お年寄りの方々にとって、子どもたちの元気な声や屈託のない笑顔は、何よりの活力となります。「君たちと話していると若返るようだ」「また来てくれるのを楽しみにしてるよ」。そんな温かい言葉が生徒たちの心に深く響き、「自分は誰かの役に立てる存在なんだ」「自分はここにいていいんだ」という確かな自信と自己肯定感を育んでくれるのです。ラクル宗像校が目指すのは、子どもたちが安心して過ごせる「心の安全基地」であることです。私たちは、画一的な評価や集団行動のプレッシャーから子どもたちを解放し、一人ひとりの個性とペースを何よりも尊重します。今回ご紹介したデイケアサービスでの交流のような、地域社会との繋がりの中で得られる「生きた学び」は、子どもたちのコミュニケーション能力や他者への共感力を養い、社会性を育む上で非常に重要だと考えています。様々な人との関わりの中で、小さな成功体験を積み重ね、自分自身の新たな可能性に気づいていく。ラクル宗像校は、そんな温かい人との繋がりを通じて、子どもたちが再び笑顔と自信を取り戻し、未来へ向かって力強く一歩を踏み出すためのエネルギーを蓄える場所です。もし今、学校生活に悩みや不安を抱えているご本人、そして保護者の方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度、ラクル宗像校へご相談ください。私たちはいつでも、あなたを温かくお迎えします。